失われていく言葉

笠井瑞丈

六月は自分の誕生月
小さい時から六月は
何か特別の月である

いつも
当たり前のように
やってきて
当たり前のように
去っていく

そんな当たり前を
当たり前にしないため
今年は何かをしようと
六月十六日誕生日
ソロの会を行った

タイトル『701125』

言葉を刻むように
行為を刻むべきだ
(三島由紀夫)

今できる事
今しかできない事
今だからできる事
そんなことをカラダで
行為しようと思いました

言葉の持つ本当のチカラ
言葉の持つ本当の意味

そのような事が
体とどのように
結びつき繋がり

新しいチカラを生み出すのか

そんなことを自分に課して
作品を作ってみることにしました

今は言葉が
飽和している時代
SNSの発展とともに
誰でも架空世界に言葉を
責任なく投げ込める時代

嘘が本当になり
本当が嘘になる

そんな世界だ

書斎の中で一晩考えた言葉が
本当の言葉であり
これが表現行為だと信じるよ
(三島由紀夫)

失われていく言葉のチカラ
今一度考えなきゃいけない