2021年2月1日(月)

水牛だより

2月1日のやや遅い時間の更新になってしまったので、今月は手短に。

「水牛のように」を2021年2月1日号に更新しました。
杉山洋一さん企画の「高橋悠治作品演奏会 III フォノじェーヌ」はとてもおもしろい演奏会だったと思います。何のあてもないところから自分たちで作り上げたというところは、予定調和のふつうの演奏会とはまったく違う。演奏家たちが解放されていたのも、杉山さんの「これをやるのだ」という(ものずきな)情熱が演奏会全体を貫いていたからだと感じます。この演奏会に先立つ「I」と「II」を収録したCD2枚組も作ってしまい、日本では今月末ごろの発売になるようです。詳細は来月お知らせします。

管啓次郎さん訳のパティ・スミス『M Train』(河出書房新社)は回想録ですが、なんだか変な本で、忘れがたい。写真がたくさん入っていて「フリーダ・カーロの松葉杖」「芥川龍之介の墓」「シルヴィア・プラスの墓」「ヴァージニア・ウルフの杖」などには見入ってしましました。

それでは、来月もきっと!(八巻美恵)