旧正月、外出禁止令、後生正月(グソーソーガチ)

仲宗根浩

二月六日、年の夜(トゥシノユール)、旧暦の大晦日、ニュースでは旧正月を迎える糸満の市場の様子を映す。実家に行き揃ってソーキ汁(骨付きの豚のあばら肉)をいただく。

二月七日、テレビの旧正月番組は年々減り今年は一月三日に放送された民謡番組の再放送が目についただけ。ニュースは相変わらず糸満の様子を放送。小学生の頃、旧正月は学校も休みだったことを子供に話すとうらやましがる。糸満は復帰以後しばらく、市役所も含めて休みだったような記憶していたが、今はその休みもいつの間にかなくなっている。学校は早めに終わるかもしれない。近所に一件、「旧正月のため休みます」と貼り紙をしている店があった。中部のここら辺では珍しい。ラジオでは夜、旧正月特番をやっている。実家からかまぼこ、てんぷら、三枚肉、豆腐、お菓子など仏壇に供えたものをもらい、夕ご飯のおかずになる。

で、事件。新聞はとってないのでテレビのニュースを見る。発端となった現場が近くなので見慣れた街の風景が流れる。商店街を歩いていたら東京のテレビ局のひとから時間があるか声をかけられたが、待たせているひとがいたため急いでいることを伝える。応じたら全国ネットのテレビに映っただろうか。地元のテレビは街の様子とともに商店主の話も流す。見知った顔が数人映る。軍人、軍属の外出禁止令が出たあと通りは閑散としている。夜、嬌声も聞こえない。Yナンバーの車も走っていない。

基地依存 マリン、アーミー、ネイビー、エアフォース 続く事件 抗議のシュプレヒコール 議会の決議 過去の映像 地位協定 自立 基地撤去 その他出てくる問題 県民集会 いつもと同じ報道 同じ論調 同じ映像 同じ反応。こちらの神経は麻痺してしまった。

二月二十二日(旧暦一月十六日)十六日祭。グソーソーガチ。あの世の人のためのお正月。去年、あの世に行った方々の家をまわる母親と叔母の運転手。宮古などではお墓の前で大宴会。うちでは四月の清明(シーミー)に墓の前に集まる。