グロッソラリー―ない ので ある―(33)

明智尚希

しかしなんで飲んじまうかなあ。酒は飲んでも飲まれるな、か。いいこと言うね、先人は。わしにとって先人とは、おやじしかいない。おやじも言われてたなあ。酒は飲んでも飲まれるな、とな。おやじにとって先人とは、わしのじいさんしかいない。じいさんも言われてたなあ。酒は飲んでも飲まれるな、とな。じいさんにとって先人……。

≡≡≡>┼○ よみがえってらー

 おとなしくてまじめな少年が凶悪事件を犯すと、周囲は不思議がる。おとなくしてまじめ。どんな悪魔性を抱いているのかこれほど不明な人間はいない。はけ口のない不満は、とげとげしい人間にし、社交性に秀でた天稟を持たぬ性向は、自己嫌悪を増長させる。悪魔性が殻を破って悪魔となった時、初めて少年は自分になる。意想外な自分に。

悪魔 Ψ(Φ皿Φ))) ケケケ

 一気に目覚めたいなら時計よりすそが。人間には「においがきつい」というだけで、そのもの自体に「価値がある」と考える傾向がある。お手近でうそぶいている上玉にお目通りとお目こぼし。甲羅を経たからといって三月兎にゆめゆめなるべからず。凡俗なこちたき三幅対が、空無な至言を吐いて、平均的なニヒリズムに陥る。千三つ屋である。

~~-y( ̄▽ ̄*)ゥヶヶ♪

 一個人が誰よりも偉く、自由に、わがままになれるのは、自殺を思い定めた時である。もはや白痴に堕した他人などが嘴を挟むことは、有害を超えた無益・無策でしかない。自分に対してだけの暴君と化したこの一個人は、やりたいことをやりたい時にできる最初で最後のチャンスを得る。その代わり、自殺に失敗したら死を生きることになる。

_:(´ཀ`」 ∠):_

 各種の文学賞は「話題賞」に定着した。商用のSPツールである以上、話題の引力に頼るのは当然だが、高校生や高齢すぎる人間に受賞させるのは、作品内容そっちのけの印象は拭えない。若くして受賞した「著者」による書評を読んだが、文章の体裁が壊滅しており仰天した。そうか読者を集めるにはこの手があったか、と得心した次第である。

o(@.@)o ナンジャコリャ!

【無茶苦茶のランキング】
第1位:黒電話でメールを打つ
第2位:テレビから出てくる
第3位:G20首脳の壮絶な引っぱたき合い
第4位:全裸・手ぶらで宇宙へ
第5位:スペイン人に津軽弁でドイツ語を教える

\(´◓Д◔`)/

 ベビーカーやキャリーケースを押したり引いたりしている女性を多く見かける。それ自体はどうでもよい。問題は、各々の占める面積が聖域であるかのごとく振る舞うことだ。赤子が乗ってるんだからあまり近寄るな。荷物が入ってるんだからよけろ。と我が物顔。女性が女性でなくなって久しいが、この国の国民の流儀も風前の灯なのだろうか。

゜Д゜)┛そこをどけぇ!

 スピード社会に馴致しているせいか、電車・バスが二三分でも遅れようものならイライラする。前をもたもた歩いている人がいる場合も同様である。そして何よりも本が読めなくなった。小説の筋道立った展開、反復の多い実用書・ビジネス書。どれもまどろっこしく感じる。スローライフを実践しようと買ってみた書籍、まだ読了できずにいる。

ダッシュ!≡≡≡ヘ(* ゚-)ノ

 「また遅刻か」「す、すみ、住みづらい世の中ですね」「は?」「いや、あの、た、体、体重があると狭いところは通れません」「なんなんだ?」「ただのデブです」「違う違う。なんかお前変だぞ」「ご、ご免、ご免なすって」「馬鹿にしてるのか!」「ち、違、『血が出るまでの漢字練習帳』という本がお薦めです」「なあ、もうやめようぜこの儀式」

“/(*▽*) アイタタ・・・

 どうして酒を飲むかって? 思い出すためじゃ。何をかって? 思い出せないものをじゃ。わしも酒をやめたいと思ったことはある。一度もないのと同じくらいにある。禁酒をしながら一杯やり、断酒をしながら一杯やったもんじゃ。やめたうちに入らないって? やめるとなったらとことんやめる。やめるのをやめるのをやめるのを……。

うぃー~~~~~(/ ̄□)/~(酒)

 純真無垢とは、この世ではありえない一態様をさす。昼夜を問わず有象無象に純心を汚されかねず、またその可能性は充分を超えて高い。それでも純心無垢である。常軌を逸した頑迷さが伴うのかと思えば、そういうわけでもない。驚くべきことに世故にたけていたりする。世の男性陣の本音は、このような女性と一生涯を暮らすことである。

(*´∀`*)

 不幸中の禍い。汚名挽回。地獄でオットセイに会う。七転び猪木。負ける嫌い。白沼が仏。勝って兜のおしめを締めよ。大山鳴動して火もまた涼し。健二の足を踏む。犬も歩けば牛も歩く。青名西雄。隣りの芝がない。ほっとけの顔も三度まで。名誉返上。馬鹿と阿呆は使えんよ。鬼の肉棒。逃した魚は泳いでいる。可憐に腕押し。河童の川下り。

(o・。・o) あっ! そっか

 人間はポジティブでナイーブだ。デカルト周辺を除けば、ある出来事・現象に対して、疑いを持つのは後回しになる。もっともらしい内容はそういうものとして受け入れ、いんちき臭い一件もまた同様である。有史以来、疑うことを副次的に扱ってきた。勝手な思い込み、妄想、期待。疑いは、疑いようもなく疑いが決定づけられた時初めて生じる。

ナンカアヤシイo(=¬ェ¬=)oジーーーッ

 テレビはいつからレジャーランドになったんじゃ。芸能人が、食べ、飲み、遊び、喋る。芸能人祭りをどの局も朝な夕な放送している。税金を納めてる身じゃから言わせてもらうが、電波利用料が無駄遣いされているのかと思うと、心中穏やかではない。商品は差別化するのが原則じゃが、その結果同じになるという負のスパイラルか。救えねえ。

テレビポイ!(ノ´ー`)ノ【TV】:・’.:⌒【∧⊥】☆ガッシャン!

 理想は高く、妥協は早く。

ナッ・・ナントッΣo(*’o’* )o

 議論を重ねても結論が下されない時、多数決で決める。これは正しい。一方、「ここは民主的に」との理由で、いきなり多数決を採用する場合がある。これはどうかと思う。民主主義の基本原則は話し合いと多数決なのだが、あくまでも後者は必要悪で、本来は話し合いで解決しないといけない。対人折衝の下手な人間には不利なやり方ではあるが。

d((o゚c_,゚o))b オッケェ牧場♪

 一応も二応もガリ勉くんは、言っても帰らぬことだが、回り灯篭に因果を含められた。生命を賭さなければ、生命というものは決して獲得できないだろう。突然に城の壁も石垣も他の言葉を話し始める。パウリ効果のせいで、問題の人間化をした末、玉房飾りのついた乗馬ズボン姿は、明日は旦那の稲刈りで、アリノミにありつけるのみである。

お( ̄o ̄)い( ̄△ ̄)お( ̄o ̄)い( ̄△ ̄)

 疑似科学という分野がある。歴史は長く見解は多い。近年では一般大衆にもわかるような事例が紹介されている。たとえば血液型による性格診断。A型の人は几帳面で神経質、B型の人はマイペースで移り気などの決めつけが非科学的だというのだ。しかし傾向は見逃せない。科学で立証されてなくとも、人は科学以上に傾向に依存するものだ。

A型 (´・ω`・) B型 (`・ω・´) O型 (´・ω・`) AB型 ( ゚∀゚)