オトメンと指を差されて(33)

大久保ゆう

よくモノをいただきます。むしろいただきモノによって生かされていると言っても過言ではありません。私の部屋と日常はだいたいがいただきモノか中古で購入したものか借りてきたものか、といった感じで。いただきモノについては、だいたい次のように分類できます。

 1.お菓子
 2.お茶

 3.まめまめしいもの
お菓子については言うまでもありませんが、甘いものの話をいたるところでちょこちょこしゃべっていたら(「ちょこちょこ」とは「たびたび」を表す方言でチョコレートのことではありません)、ことあるごとに、いやむしろことないごとにいろんなお菓子をいただけるようになりました。洋菓子・和菓子を問わず幅広くいただけるので、仕事場のお菓子ボックスはおもちゃ箱のようにいつもあふれております。とりわけこの時期は増えて、チョコレートのお酒なんかもあったりなんかして、食べきるのにだいたい数ヶ月かかったりします。

たぶんこの時期の私に甘いものをやっておけばこの一年おとなしく言うことを聞いてくれるだろうとか思われてるのでしょうが、まさしくその通りなので何の反論のしようもないというかむしろ喜んでなんでも致しますよ、甘いものくださるのであれば。お菓子をくれる人は私にとってはいい人です間違いなく。学生時代の7年間ずっと同じバイトをやりつづけられたのは、その職場にスイーツタイム(午後3時になるとお菓子がもらえる)があったからにほかならないからでしょう。

そんな感じでいただいたモノを毎日しょこらしょこらと食べるのですが(「しょこらしょこら」は「もぐもぐ」を表す言葉でチョコレートのことではありません)、お菓子につきものと言えばお茶ですよね。これも日本茶に中国茶に紅茶にフレーバーティーに、はたまたタンポポコーヒーなどなど、いろんなお茶をいただきます。どれもおそらくは海外おみやげとおぼしきもので、いろんな外国語が記されており、そういったタイ語やらヒンディー語やら中国語やらを辞書片手に読んでいくのが息抜きのひとつでもあります。(そういえばお菓子は東欧・北欧の言葉も多いかも。仏伊もあるなあ。)

しかしお茶の葉はいただいてからすぐに使わないため、しばらく経ってから飲んで「!」と思ってもたいていの場合、誰からどういただいたのか忘れてしまっていて、二度と同じものを手に入れられないようになっております。一期一会。お茶との出会いは一度きりなので大切にしましょう、と、ひこにゃんのご主人の子孫もおっしゃっていることですし。

というふうに、いろんなお茶をここあここあと飲みつつ(「ここあここあ」は品よく何かを飲むことを表すといいなという妄想でチョコレートのことではありません)、まめまめしく日々を過ごすわけですが、そういった生活に必要な実用的なものもいろいろとゆずっていただいたりするのです。今の仕事場ですと、冷蔵庫とか電子レンジとか仕事机とか本棚とか椅子とかあれとかこれとか。仕事を始めるにあたっての初期投資はいただきモノによってものすごく少なく済んだのでした。

もちろんいただいてばっかりではなくて、お金がないので同じような立派な贈り物はなかなかできないのですが、お住まいが近くの人には手作りのものであったり安くても自分のお気に入りのものであったりを差し上げて、遠くにお住まいの方はなかなかそういう機会もないので、こつこつと頑張っていることなどを示すなどして、いつかは何倍にもご恩をお返しできるといいなあと日々思いつつ生きている次第です。

ぺけぺけ(「ぺけぺけ」は当連載でも何度か出てきている執筆擬音です)、しょこらしょこら、ここあここあ。

いつもありがとうございます。