モギ

笠井瑞丈

モギが旅立ちました
5月から具合を悪くし
二ヶ月間闘病生活を送っていました
回復すると祈っていたのも虚しく
7月12日土曜日永眠いたしました
首が捻転してしまう病気に侵され
一日何十回も発作を起こすようになり
一度発作を起こすと大きく暴れ回り
ケージのあちらこちらに身体をぶつけ
かなり肉体的にも消耗してしまう
その度に身体を戻してあげ
首が捻れて呼吸が出来なくなってしまわないように
深夜も幾度となく発作を起こし
その度起きて身体を元に戻してあげてました
心の中ではもう回復は難しのかもと少し思いながらも
なんとか奇跡が起きないかと願っていました
そしてずっと苦しそうにしている姿を見ていると
とても悲しく苦しい気持ちにもなりました
ふと早く楽にしてあげたいという思いにも
モギはとても不思議な鳴き声をする子で
すごく甘えるような鳴き声をする子でした
あの声がもう聞けなくなってしまった
モギは妹のハギと二人でウチに来た
本当に二人は仲良しで
いつも一緒に昼寝をして
いつも一緒に歩きまわり
いつも一緒にご飯を食べ
いつも一緒に夜は寝床に
モギハギを譲ってくれた大村さんも
二羽がとても仲良しなので
引き離すのは可哀想という事で
一緒に引き取ってくれるなら
譲ってあげますよという条件付きでした
そしてウチに来てすぐ
ナギとも仲良くなり
可愛い三姉妹として
家に光を照らしてくれてた存在
亡くなる数日前からは
あまり発作も起こさなくなった
最初は発作を起こさなくなって良かった
いい方向に向かってると思っていたのですが
もう発作を起こす体力も残ってなかったのだ
亡くなる当日はなおかさんも僕もお休みだった
朝からいつも通りモギにご飯を食べさせ
身体をほぐしてあげたりしてました
そして抱っこした時になおかさんが
モギの鼓動がいつもより早いと気づきました
その後しばらく様子を見てましたが
やはり本調子ではない事に気づきました
僕はその時今日がお別れの日だと直感的に感じた
なおかさんの腕に抱かれてたモギ
眠るばかりでもう動く元気もない

はっ

急に今まで見せたことのない羽ばたきを
バタバタバタバタバタバタバタバタバタ
抱き抱えられないほどの強い羽ばたきを
眼球が徐々に漆黒の中に吸い込まれるていく
そしてゆっくりゆっくり瞼を閉じて
カラダから魂が天に昇っていく
とても悲しく残酷な瞬間だったが
とても美しく綺麗な瞬間でもあった
生命の最後というものは美しいものなのだ
そんな事を教えてくれたモギ
今はきっとゴマとマギとモギ
三人で仲良くやってるだろう

ありがとう
そして安らかに