夏がおわり

仲宗根浩

四月に引越したはいいけど、自分の部屋がぐちゃぐちゃの中、ソファーで寝ていたのもののやっとなんとかベッドを組み立て、三十数年ぶりベッド睡眠をする。それでも部屋はまだ段ボールのまま。まず新しい本棚が必要だ。車の住所変更のため車庫証明をもらい、陸運局で住所変更をすませる。住所変更後の自動車税金の手続きもする。これで引越して最後の住所変更手続き完了。

七月、熊本から中学校の同級生が沖縄に来る。一日、車を運転しリクエストのままあちこち案内したら八月、またロシア赴任を終えた同級生が家族で来たが、こちらは休みでは無い。空いた時間で水族館まで連れて行く。旧盆の渋滞の中二百四十キロ車を転がす。仕事場には二時間遅れで到着。なんで暑い中沖縄に来るのかと思うがこっちがまだ涼しい、と言う。でも日差しにさらされるとこたえるらしい。日差しは凶器だ。

夜は暑い。吹く風もぬるい。仕事終わりに駐車場から家に帰る途中のこ洒落た店のテラス席でお楽しみのひとたち。その横を過ぎて家まで歩きながらよくこんな不快な夜に外で楽しめるものだ、と思いながら涼しい家に入り、すぐシャワー。一ヶ月以上夜、外に出ていない。家の中で夏休み中の子供がオリンピックをテレビで観戦。夏休みは二学期制のため短いのに宿題のことは忘れている。宿題は夏休み最後の日の夜にやっと終わったようだ。八月が終わる一週間前のこと。新聞はオリンピックより高江のヘリパッドの状況を毎日詳細に書いている。イギリスはイラク戦争に関してちゃんと検証していた。ちゃんと検証しない国が次のオリンピックの事を期待を込めて報道する。オリンピックは都合の悪いことから目をそらすためのお祭りになる。

こっちは台風のおかげで夏がひと段落したが北のほうではやりたいほうだい。