レーベルをたちあげる、たちあげてしまった 序

仲宗根浩

レーベルをたちあげ、七月にCDをリリースした。ことの始まりは、2024年3月に一恵先生宅でレコーディングを行うという。曲は二十五絃と十七絃のデュオ。その前に何度かセッションが行われていることは作曲者の杉山さんからメールで知っていたがレコーディングまではなしが進んでいることにちょっとおどろく。前の年に先生とお話したとき「押手ができないの、弾けない」と仰っていたのに、おいおいと。で、レコーディングに関して一恵先生にメールし、当日誰か楽器をセットしたりする方はいらっしゃいますか、とお伺いするといないということなので、日程がちょうどわたしの休みだったので私がやります交通費など一切心配なさらなぬよう、わたしも今はそれなにりの蓄えはあります、当日杉山さん、録音の櫻井さんにもお会いしたいのでと返信し裏方道具を持ち伺うとその日は先生の体調がすぐれずお流れとなり、二十五絃奏者の佐藤さんと杉山さん、櫻井さん、録音助手のボンちゃんさんといろいろ食べながらおしゃべりし解散、で次回は5月にということになり、その時わたしは休みが取れてお手伝いできるかどうかまだ分からずそのまま島へと帰る。帰るとこちらはこちらで前々から決まっていた実家の引っ越しの準備をやりつつ、5月に向けて休みや日程の調整をしていると、引っ越しと録音の日程が微妙に重なっている状態をなんとかし、録音当日に向け連絡係をいつの間にかしつつ、東京便の確保、寝る場所を決めて当日にそなえるだけとなる。