ONCE WERE BROTHERS

仲宗根浩

久方ぶり、那覇に映画を見に行くと国際通りにはいつの間にかウーバーイーツの自転車が走っている。人通りはある程度あるが筋道に入るとさびしい。これぐらいが歩きやすいが通りで生活しているひとにとっては厳しいのだろう。映画を見終わったら馴染みない場所からそそくさと帰る。「かつて僕らは兄弟だった」、ロックバンドの悲しい映画だった。引用されていた映画の場面で涙が出てしてまう。中学生の頃、ザ・バンドで最初に買ったレコードが解散コンサートのものだった。

ここ数年調子が悪い借家の照明のリモコン。ネットで調べると三千円近くする。液晶画面があるもののボタンの数は少ない。ダメもとで一旦ネジを外し中身を見てみることにする。ボタン部分は基盤の金メッキ部分に接触するようになっている。ボタン部分はゴムか。両方の接触する部分を指で触り、近くにあった眼鏡を拭きの布で軽く拭いて元にもどし所定のネジをとめて動作を確認すると問題ない。天井扇がついている照明なのですべてがちゃんと動作する。簡単な構造なものは取り敢えずネジを外してみるか。

新聞やテレビで首里城の再建についていろいろ取り上げている。首里城が沖縄のアイデンティティと言われると、ん、そうか、あれは首里のにあるものであってこっちとしては身近にない。正殿の龍柱が正面向きか向かい合っているかでもめている。もめているのを論争という。はずれにいるものとしてはどっちでもいい。そもそもアイデンティティというのはなんなだろう。