加齢か

仲宗根浩

九月、まだ蝉はうわんうわん鳴いている。とても久しぶりに日曜日、仕事休みになったので子供の自転車を乗る練習のため運動公園に行く。まだ灼熱の太陽の下、一時間ふたりで自転車で遊んだら汗だらだらになる。運動公園の沖合い、開発のための埋め立てはすでに人工ビーチが完成したと、ニュースでやっていた。見晴らしがわるくなっている。

そんな九月に運動会、なんでこんな時に。それも最低気温は二十七度、最高気温三十二、三度の日に。日差しは容赦なく、二十分くらい太陽を浴びると顔と腕は真っ赤か。日焼け姿がまた間抜けでめがねをかけている目の周り以外赤く、コントの酔っ払いメイクみたいな状態が四、五日続く。太陽の下は疲れる。

今年からか、病院に行くことが多くなった。子供がちょこっと入院したり、身内の入院だだったり。七月あたりからはおのれ関係の通院。今年に入っていつごろだろうか、右肘に軽い痛みがあり適当にほっといていたのがだんだんと、「えっ!」ということになった。日常の動作が思うままにいかなくなった。まず歯を磨くときの右腕の動き、そしてお風呂で身体を洗うとき、肘の運動がつらくなる。こういうときに身体の日常の動きがどういう角度やひねりかたをしているかあらためて認識しはじめる。食事のとき、車の運転でもだんだんと痛みが出るようになり、病院に行く。骨には異常がないため腱が炎症を起こしてるという診断で痛み止めの飲み薬と湿布を処方される。飲み薬の注意書きに酒飲みはこの薬を服用すると肝臓が悪くなるので、薬を飲んでいる間は酒を飲むな、と書かれていた。我慢できない痛みではないので飲み薬は捨てる。まわりもだんだんといい齢になってきているので自分だけガタが来ないわけはない。今月で通院はなんとなく終わったのであとは適当にちょっと前とは違う肘とつきあうことにする。