桜が終わったらイッペーが満開に

仲宗根浩

トゥシヌユルー(旧暦大晦日)に入った夜中、突然に九年間使っていた時代の遺物シェル型のiBookが動かなくなった。メール用としてメインで使用していたが、どのような手を尽くしても動かない。中身はどうしようもないので、Windowsのマシンのメールソフトの設定をし、ウィルス対策用のソフトをインストールする。

メールアドレスは携帯電話に登録してあるのでそれを登録すればいい。携帯電話に登録していないアドレスはおさらばとなる。これもしょうがない。デジタルは消えるとき、いつも突然なのでこちらのデータは潔く諦めたほうが楽だ。数年前まで仕事で毎日のように使っていたメールソフトを久しぶりに使うとぜんぜん使い方を忘れている。最近はメールアドレス変更の連絡はほとんどWebメール。それでもわたしゃはWANよりLAN、ワイヤレスよりワイヤード。三十年近く使っていたアイロンがついに壊れたため購入、テレビ関係も地デジとやらになってしまった。

同じタイミングでこういうCDが出ましたけど、というメールがあるところから来る。あなたが欲しがっていたものが入荷しましたけどどうしますか? こんなDVDはどうですか? こうなると物欲と懐の葛藤で悩みに悩みつつ、クリック、またクリック。大丈夫か? 今年は下のガキが小学校入学だぞ、上は受験だぞ、そんなの頭から消えている。ブラインド・レモン・ジェファソン、ブラインド・ブレイク、フレディ・キング、ゴールドワックスのシングル集、映像ではマイケル・ジャクソン、「キャデラック・レコード」、レス・ポールのドキュメンタリー。これらを堪能したあと、九十九年ぶりの地震とやらで早朝起こされた。でも隣接する市町村の震度は出るが沖縄市だけ出ない。ここは震度の測定はしていないのか。その翌日は一日中、津波警報のなか、あの世の方々のための正月(十六日祭)準備が行われる。少しの間の暖かい日がすぐ終わり、暑さに変わる。初の扇風機稼動。先月のさくらにかわり、近所のイッペーの並木は黄色い花が満開。