夕刻を馳せる璃葉 紅茶を一杯 煙草を2本 窓の外は少しずつ暗くなる 鉱石ラヂオから流れる未来の声 煙とノイズ混じりの世界をかき分けて 見えない音に一体どこまで耳を傾けられるだろうか 雲の逃亡 風の警告 空気の飛散 熱室の迷路 海の泣き声、木の幹の嘆き、街の隠し事、魂が消える音 耳を澄ませて聴かなければ その奥がどうなっているか 城に籠る弱い鳥 ヒトの怒り ひとつの風は疑問を投げかける また一日が終わった 何も聞こえないまま