128アカバナー(13)処分

藤井貞和

大き島を、処分できましたか
大き島は、集まりましたか
大き島の、地下室です
大き島に、虹の根を見ました 
南部戦跡から、
ぼくらは宮古島へ、
コザの街、
糸満市にも戦跡を訪ねた1974年です
海上に
暗さと火と
大き島とを見ました
あの
大き島はいまどこにありますか
大城さん、
瀬戸内さん、
今日の誇らしさ
大き島をたたえます
アカバナーは沖縄の花です
咲きました

(会合で大城立裕さんの『小説琉球処分』を廻る発表〈水島裕雅さん〉を聴く。……小説から、細しいノートを執り続ける水島さんは、いま栗原貞子・原民喜・峠三吉の書き遺した稿冊を、世界記憶遺産へ登録する運動の担い手でもある。翁長知事が、時間とともにハワイ、ワシントン上り〈ヌブイ〉、70年の歳月を遡及する。『アエラ』が翁長は琉球国王になったというようなトンデモ記事だけど、それでも記者の沖縄体験を素直に綴ったのでしょう。チョムスキー氏が「沖縄は平和の島であるべきだ。辺野古基地やその他の米軍基地に反対し、奮闘している県民や沖縄県政を強く支持したい」と。軍事基地が沖縄だけでなく世界にとっても脅威になっている、と指摘。核廃絶を訴えたバートランド・ラッセルと、アルバート・アインシュタインとの、「ラッセル・アインシュタイン宣言」に触れて、「われわれは今こそ『私たちは人類として、人類に訴える。人間性を心に留め、その他のことを忘れよ。さすれば道は楽園へと開ける。さもなければ、あなたの前には死の危険が横たわっている』という20世紀の偉人の言葉に耳を傾ける必要がある」とする。氏は米軍基地が集中する沖縄について、「米国はこの地域(東アジア)の支配権を維持するため、前線として沖縄に基地を置き続けてきた。1962年のキューバ危機では、核兵器が配備されるなど沖縄は非常に危険な使われ方をされてきた」と(「琉球新報」報)。新基地建設(だ!)に伴う名護市辺野古の埋め立て用土砂が採取される予定の鹿児島県奄美市住用町の市(いち)集落で、環境団体が29日、土砂崩れを起こした採石地近くの湾を潜水調査する。調査員に拠ると、土砂崩れがサンゴを覆い、生物はほとんど確認できない環境に。どこへ。調査の報告を受けた市集落の田川一郎区長は、「環境破壊を確信した。採石を許可した鹿児島県に対して強く抗議したい。辺野古移設問題だけでなく、採石によって奄美の自然にも深刻な影響がある」。と。国の計画では辺野古沿岸部の埋め立てに沖縄本島のほかにも、香川▽山口▽福岡▽長崎▽熊本▽鹿児島--の6県で採取した土砂を搬入する。結成された協議会によると、大規模な採取が各地の環境破壊につながるほか、県外からの搬入による外来種の侵入で沖縄の生態系に悪影響を及ぼすと、土砂採取に反対する。こういうところからでもナイチャーにできることはある。「若い人々がものを知らない、と苦言を呈す前に、我々は全てを詳らかに説明する責任を負っているはずだ」と杉山洋一さん。その通りだろう。瀬戸内寂聴さんが18日、東京・永田町の国会前であった安全保障関連法案に反対する集会で、約2千人(主催者発表)の参加者を前に、「最近の状況は戦争にどんどん近づいている。本当に怖いことが起きているぞ、と申し上げたい」と語りかけ、廃案を訴える。黒い法衣姿の寂聴さん、車いすから降りて、歩道上でマイクを握って約5分間演説。自身の戦争体験に触れながら、「戦争にいい戦争は絶対にない。人間の一番悪いところ。二度と起こしてはならない」「若い人たちが幸せになるような方向にいってほしい」と語る。このニュースサイトにほとんど讃歎、寂聴さんへ。)