擬態・2――翠の虫籠62

藤井貞和

擬態語の     はらはらと      わらわらと
 気体燃料     木の葉隠れの     革命家立つ
  北一輝      虫のいろ       まぼろしや
   期待外れの    熱き心に       夢より覚めて
    季題が一つ    眠る越冬       枯れ葉の擬態

(大手コンビニエンスストアに似せた風俗向け無料案内所〈大阪市北区〉。ファミマのそっくりさんです。文法用語に言う「擬態語」と「擬音語」との区別がどうしてもわかりません。「はらはら」は擬態語なのか、擬音語なのか。最近の発見、このまえ言いましたか、擬態語も擬音語も「らはらは」とか「たかたか」〈「かたかた」の逆〉とか、成り立たないのです。音順というのか、「擬」にはしっかりあるらしい。)