ペルーでの話(2)

笹久保伸

ペルーの場合基本的に白人系は裕福でそれ以外の多くは貧しい。インディヘナ、黒人には差別、偏見もある。家を助けるために幼くして働き始め、学校へ通えない子供、教育を受ける環境に育たない人々はとても多い。そんな人々のために募金、寄付金が他国から贈られることもあり、学校が建ったり、物のプレゼントが届いたり、古着が届いたり、様々なことが起こる。それらはNGO団体や企業が行うことも多い。

自分がペルーで見たこと、体験したこと
ある企業のペルー支店の社長と偶然話したときの事
「いや〜、今から楽器を小学校に寄付しに行くんだが、君ギター弾くならちょっと一緒に行ってプレゼントして、少し弾かない? しかしここの人はあんな安い楽器で、すっごく喜ぶんだからね、はっはっは、君、一緒に行ったら神様みたいに思われるよ。」

ある団体が田舎の村やジャングル奥地に学校を建てる、しかしそこで教える先生がいない。そこまで教えに行く先生がいない。学校を建てた人はそこまで考えたのだろうか?

貧しい人々に古着が届くと、確かに着る人もいるが、それを売る人のほうが多い。

ある団体から、ペルーでチャリティーコンサートを企画して、君が演奏し、その収益をペルーの貧しい地域に寄付しようと持ちかけられたことがある。そもそも、ペルーで寄付金を集めようという事自体が疑問だった。普通に考えれば、日本でそれらのイベントを企画して、その収益を送ったりする。のちに、そこで集まった収益を旅費にし、ギャラにしよう、と話がだんだんおかしくなり、もちろん参加をやめた。

どの出来事にも言葉がつまった。