水牛を更新するためにはインターネットが快適につながっていることが最低条件ですが、本日はそこに問題があり、午後からの半日ほぼずっと不通の状態でした。開通したので、とりあえずは更新したのですが、どこにその原因があったのかということがよくわかりません。突然、不通になり、突然、開通する。それはなぜなんだ?
「水牛のように」を2012年6月号に更新しました。
オトメンのいる翻訳村は楽しそうです。おのれに論破されても実現のために考えつづけてほしい。インターネットは確かに効率のよい場所ではありますが、風通しのいい場所で同志たちと会えたなら、翻訳というひとりで向き合う仕事にも影響があるにちがいありません。
管啓次郎さんの犬狼詩集は今月も6編です。詩の言葉は詩人をとおして届けられるわけですが、管さんはどこからかやってくる言葉を受けとめるためのスイッチがオンになった状態なのだろうと想像します。
ネット不通状態の翻弄されて、今月は私もこれからすべてをじっくり読みます。
あす6月2日(土)午後4時からは「高橋悠治50人のためのコンサート」の3回目。辻まこと「すぎゆくアダモ」を楫屋一之さんが朗読します。ピアノ付きです。物語に添えられた辻まことのペン画も映写されます。詳細はイワトで。予約をしていなくて、でも当日ふとその気になっら、迷わずに来てください。たとえ迷ったとしても、来れば入れます。
辻まことは「ダンテは世界を敵としても、生きかたを変えないでやっていける精神の生き証人みたいな存在だ。そしてダンテがある以上、ほかにも誰かはいるし、そのうちの一人が自分だとしても別にオカしくはないだろうという気になったのだ。そして本当の友人はごく尠いものなのだと納得した。」(「わが濫読史」)と書いた人です。少年アダモはカヌーでひとり川をさかのぼり、たどりついた湖から別の乗り物に乗り換えて、さてどこまで過ぎていったのでしょう?
そして9日(土)はお待ちかね、満月バーが一夜限りで開店します。平日は働いていて、製本好きな人にとっては特別な一日です。今月の四釜裕子さんの「製本かい摘みましては」をお供に、楽しんでください。インターネットだけに取り込まれてしまわないで、ひっそりと濃厚な、あるいはおいしいものと笑いの満ちた場所、というものはいつだって誰にだって必要だと思う。一夜限りのバーが経済的に成り立つことはありえませんが、だからといってボッタクリなんぞはしません。おいしいお酒とツマミを用意します。安心して飲みにいらしてね。
それではまた!(八巻美恵)