あけましておめでとうございます。
きのうとはほぼなにも変わっていないのに、ちょっと新しい気持ちになるこの仕組。おめでとうというたくさんのあいさつのためにケイタイやスマホがいつもより遅く感じられる瞬間があるのなら、それはいいことなのかもしれないとふと思ったり。いっそみんなの「おめでとう」であらゆるサーバーをダウンさせたい!
何年ぶりかで「冬の旅」公演のない大晦日でした。少しのんびりしましたが、この水牛の更新のためには元日といえども作業しなくてはならないのでした。
「水牛のように」を2013年1月号に更新しました。
トルコで新年を迎えた佐藤真紀さんの携わるチョコ募金は「限りなき義理の愛作戦」をこえて「あしたのチョコレート」に発展し、かわいらしいかたちをとりながら、より過激になっていきます。作戦が開始してから、支援者をどんどん増やしているので、もう水牛の役割は終わったかなと思うこともありましたが、「己の経済成長しか考えていない日本の構造をぶち壊していくためのものだ」と言われて、水牛の役割はまだなにも終わっていないことを知らされました。JIM-NETのチョコ募金「あしたのチョコレート」の詳細をよく見てください。
スラチャイの連載が再開です。「本棚と紙の中みたいな生活」というような、なんということもないけれど彼独特の描写が遠くに連れ去ってくれる不思議をいつも感じます。
青空文庫の元旦は「Happy Public Domain Day」とも言い、今年この日に著作権が切れて解放された作品を自由に公開できるところに到達した人々の名前を公開し、かつ、作品も公開しています。ことしは秋田雨雀、飯田蛇笏、小倉金之助、西東三鬼、妹尾アキ夫、土谷麓、中谷宇吉郎、正木不如丘、正宗白鳥、室生犀星、柳田国男、吉川英治(あいうえお順)という名前が並んでいます。
ことし(こそ)は著作権のあるものも広く利用してもらおうという課題があり、昨年末の「青空文庫ものがたり」に続いて、片岡義男作品もすべてCC(クリエイティブ・コモンズ)の条件つきでおなじように公開しました。具体的にはファイルが青空文庫の本体に収録されることによって、自動的に端末でも読めるようになるのがもっとも身近なことです。
そんなわけで、ことしもどうぞよろしくお願いします!(八巻美恵)