1月1日は新月でしたが、昨日の1月31日も新月で、そして、旧暦の新年、春節でもありました。明けて、きょうは光のまばゆい暖かな午後。こうして春を感じられるころが新年ならば文句なしにうきうきしますね。
「水牛のように」を2014年2月号に更新しました。
みんなゆるゆると力まずに歩いていく、タイのデモ。ときどきTVで報道されるのを見ると、歩いている人もインタビューに応える人もみんな笑っているので、ああタイだなあ、政治もまだ生きている、となつかしい気持ちになります。
JIM-NETが今年で10周年を迎えるとは、軽い驚きです。チョコ募金が始まってからは毎年「募金」してきました。かわいいチョコをボーイフレンドたちに送るのがヴァレンタイン・デイのささやかな楽しみだったのです。でも東日本大震災のあとはその楽しみが楽しみでなくなったように感じて、送るのはやめにしました。男女の区別なく、ヴァレンタイン・デイのころに会うひとにプレゼントすることに切り替えたのです。あるとき、会ったひとに缶に入ったチョコを一つ差し出すと、なんと彼女のバッグからも同じものが出てきたのでした。似たもの同士の小さな世界ととらえるべきか、チョコ募金が広く知られてきたととらえるべきか。どちらにしてもよろこばしい出来事でした。
今年ももうすぐヴァレンタイン・デイがやってきますが、その日には大瀧詠一さんの「ブルー・ヴァレンタイン・デイ」を繰り返して聞こうと思っています。あの声を浴びるように何度も。大瀧さんとは本の仕事が進行中でした。その関係で、去年の春には成瀬巳喜男「銀座化粧」のロケ地めぐりに誘われて、大瀧さんの案内とレクチャーとで、とても濃密は一日を過ごしました。ちょうどシネパトスが閉館するころで、最後のラインナップに「銀座化粧」もあり、それがきっかけでした。大瀧さんの死とともにすべてがすっぱりと終わってしまったと思いましたが、最近は終わったわけではないと感じるようになっています。いつかそんなことを詳しく書ける日が来るといいなと思います。
くぼたのぞみさんが水牛に書いた詩をまとめて、一冊の詩集にします。タイトルは『記憶のゆきを踏んで』。平野甲賀さんにお願いした装幀もそろそろ出来上がってきます。発売日はまだはっきりと決まっていませんが、春であることに間違いはありません。来月には詳細をお知らせできそうです。
それではまた!(八巻美恵)