うたよ悲しい歌をきょうだけは
うたわないで
落雷よ落雷くらいで暗くならないで(停電)
さぼてんくん
さぼてんくん何してんの
さぼってんの僕
この世からトロイメライ
「そっと、僕はもう行ってしまうんだ
そっとやってきたときのように
軽やかに手を振り
西空の雲へのお別れの挨拶にする
......」
「今だけは
悲しい歌......
(徐志摩を女性詩人だとして『言葉と戦争』〈大月書店〉に引いたのは、男性詩人だよって、デンニッツァから教えられた。ごめん。ああ早く再刊にこぎつけて直したいのに。「そっと......」の詩は『時の滲む朝』〈楊逸、このたびの芥川龍之介賞〉に出てくる、徐志摩の詩から。「今だけは悲しい歌(聞きたくないよ)」と、尾崎豊に痛みを覚える主人公。9月尽、西郷信綱さん逝く。追悼文を書いて僕も寝みに就こう。)