春と秋のあわいに

サマータイムの
赤道をまんなかにして
ぱっきり上下に分かれて
生きている この時間
こっちは春を
あっちは秋を

テキストに忠実か
(テキストを読む自分に?
作者に誠実か
(テキスト裏の声を読み取ることに?
選びきれないそんな問いは
遠く連なる共││震、鳴、感への道を
あらかじめ
閉ざすことになりはしないか
机の上のコスモポリスと
ブログの裾のエラスムス
地球儀のおもてに
首ひとつぽこりと伸ばして
この時間
耳を澄ませていたいな

届かない手紙の小瓶
ざらりと汚れて解けない氷
問いのまま抱きしめながら
ことばの 
ぬかる道を歩いていく

こちらは
春の埃にふいに咳き込み
あちらは
秋の雨に心うつむく
丸いテーブルと 
遠くて平らなマウンテンと
青い、青いピンネシリと