グロッソラリー ―ない ので ある―(16)

 1月1日:「相手のこともそうだけど、その前に自分がまずちゃんとしてなきゃならない。要求ばかり突きつけて、こちらは自堕落なんて話にならないもんな。なにより自分自身が納得できない。女性を意識してきちんとするんじゃなくて、常日頃から実践できているというのが理想だな。その点、俺は意外にもそこそこ自信があるんだよ――」。

(´- `)フッ(´ー `)フフッ(´ー+`)キラッ

 名状しがたい不全感に取りつかれる。親切、配慮、平和、夢など、様々な耳障りのいい高級じみた単語が、一斉に地に落ちて倒れる。完全な不全感とは、裏を返せば高揚のない万能感と言えようか。冷静沈着、沈思黙考を貫き続けている神様との結節点が生まれる。似た者同士ということで、片時でもいい、地位を交代してくれないものか。

( ゚д゚ ) アゼン

流行感冒の一つ。主な症状は政府が1987年に導入を決定した。目標達成を確実にするのが狙いで、医療費などの情報を行うとされている。ノルマはなく、9年間で156人が就職するなどして「卒業」したが、会議室や記者会見席が設けられている。マスコミが作ったとされ、定義はなく、気は遣っていない。20年度までに黒字化。

_(・_.)/ ズルッ!

 目的を思考の到達点と設定した場合、目的的な解釈を余儀なくさせられるかもしれない。ここで問題が発生する。目的的な考え方を理論の中枢に据えないメタファーとしたら、目的的的となってしまう。同じ思考経路で話を進めていくと目的的的的となり、ついには目的的的的的となる時もそう遠くはない。もう当初の目的などどうでもよい。

(`_ゝ´)アッソ

 1月1日:「自分で言うのもなんだけど、いつ誰か来てもいいように部屋はきちんと片づいていて、文学全集や文庫本のきっちり加減はすごいぞ。そんなに広くない部屋だけど、2千冊を書棚や自分で作った棚のなかにきっちり入れてる。それから映画のDVDや音楽CDも、本と同じようにきれいに収まっている。ちょっとした自慢だな――」。

ゴシゴシ(-_\)(/_-)三( ゚Д゚) ス、スゲー!

 ベッドの中、深夜に真っ暗な部屋の中で、昔のあれやこれやを思い出す。大抵は、幼い頃から今日にいたるまでの、陋劣で、卑屈で、妬み深く、恨みがましく、猜疑心の強い、自分たちである。意識という名の発掘者がこんなものを掘り返すくらいなら、昼間の世界で責め苦にでも合っているほうがましだ。操れるナルコレプシーはどこにある。

アタヽ(´Д`ヽミノ´Д`)ノフタ

 一つだけいいことを教えてやろう。実はな、みんな大嘘つきなんだ。

( ー ー ゛ )

 しかしなんで飲んじまうかなあ。酒は飲んでも飲まれるな、か。いいこと言うね、先人は。わしにとって先人とは、おやじしかいない。おやじも言われてたなあ。酒は飲んでも飲まれるな、とな。おやじにとって先人とは、わしのじいさんしかいない。じいさんも言われてたなあ。酒は飲んでも飲まれるな、とな。じいさんにとって先人......。

クゥーッ!!"(*>∀<)o(酒)"

 稀にみる才能と作品がありながら不遇をかこつ人よ、成功者を妬まずに、そのまま制作を続けるがよい。時流に乗った幸運児にはなれないが、いずれ乱世の奸雄になる日が来る。不遇の階段を最後まで昇り切ったところには、不遇者だけが感知できる光景がある。人気作品のヒュレーの乏しさ、精神性の低い俗臭、屹立するおのが影なき影が。

( ̄  ̄).........( ̄∇ ̄)ニヤッ

「俺、今から無理やり難しそうなことを言ってみるわ。アクロスティックな体操選手が形而上学的な思考により、サイバネスティックの領域と不可分で幾何学的な哲学を、マインドセットとして累進課税方式にシフトした上で、アートディレクターのディレッタントを尊重するスキゾフレニアに、抽象表現主義の立場を取ることに決定した」

ノ ヽ``┼┐!φ(・c_,・。)

 遠からぬ知人が亡くなって涙に暮れているくらいなら、どうして生きている間にもっと良くしてやらなかったのか、相手になってやらなかったのか。泣いている人を見ると、故人より死そのものが持つ悲しみ、その場特有の空気に、自らが酔って涙しているようにしか見えない。第二の生を始めた故人は言うだろう。「いったい誰が死んだんだ?」。

(U人U)・・・・・

 1月1日:「こうやって見てもわかるだろ。俺の趣味や嗜好が。しかも下世話なものばかりじゃない。教養として見聞きしておくべき最低限度のものプラスアルファの作品を並べてる。もちろん並べてるだけじゃないぞ。どこかにいる誰かさんみたくタイトルしか知らないなんて笑いものだしな。まあ一通りは見たし読んだよ。これも自慢――」。

( ̄∠  ̄ ) ドヤッ!

 最近の高等教育はいったいどうなっとるんじゃ。大学を出ても英語で日常会話すらできないっていうじゃないか。近所の若造をつかまえて、英語で何か言ってみろって話しかけてみたところ「アイウォンチュー」だってよ。そんなもん、小学生でも知ってるってのまったく。え。ちょっと待てよ。アイウォンチュー......わし!? わしなのか?

ギョッ!Σ(・oノ)ノ

 目覚めると代助は蝿になっていた。表に出たはいいがディーダラスは役立たずで、ただ大笑いするのみ。泣いているとラスコーリニコフがナイフを持って突進してきた。刺されたのはとっさに現れた大道寺信輔。代助はトリストラムとゴドーを待つことにした。しかしやってきたのはサンチョ・パンサ。逃げるために結局は電車に乗るしかなかった。

O(≧∇≦)O イエイ!!

 ガムを噛むと頭の働きが良くなると聞く。確かにそんな気がするのだが、実際に口にしてみると、頭の働きがどうのというより、いわれなき焦燥感から懸命にガムを噛む。するとまた焦燥感が増大して更に速いテンポで噛む。この悪循環である。そうとわかってはいてもやっぱり口にしてしまう。ガムは中毒性が高いのだろうか。

(´・ω・`)ショボーン