よびたいと思う
よみがえるこえを。
よぶ とおい
幸福のくにからくにへ
きみの角笛。
ふと、「自由を
われらに」。 こつじきのゆめ
はなうり娘のはな
帰還兵のくに。
思い出を
売るおとこの
まちのひかり、屋根のした。
時間が
とまったくにで
黒いマスクをかけて
とおいところから
やってきて (じゃねーのかよ)
きみのオルゴールは鳴る。 (ならねーだろ)
終演は (あるかよボケ)
せかいよりすこし早く (ふりんしてもいいし)
そのすこしあとから (わいろうけとるのもどーでもいいから)
やってくる (まじ いいかげんにしろ)
(「思い出を/売るおとこ」は『思ひ出を売る男』〈加藤道夫、1951〉から。かっこのなかは「保育園落ちた日本死ね!!!」〈2016〉より。)