霧の彼方へ

笠井瑞丈

セッションハウス主催ダンスブリッジ
毎年行われているこの企画
今年も参加させていただきました
今年は家族出演の作品を作りました

ダンスブリッジの企画ではないですが
去年8月セッションハウスで
家族総出演の作品を発表させて頂きました

去年の作品構成は
前半ロック クラシック 環境音 様々な音と久子さんの言葉で踊り
後半Mozartのレクイエムの前半ラクリモサまでを踊りました

今回ほその続編という意味合いもあったので
前半にMozartのレクイエム後半部からスタート
後半はモンポーとシベリウス バッハのピアノ曲
今回は島岡さんというピアニストの生演奏で行いました

そしてピアノの生演奏に久子さんの書き下ろしの詩の朗読を
そして長男笠井爾示さんの空を撮った写真を壁に写しました

去年は作品の核となるシーンとして

ベートーヴェンの『テンペスト』をオイリュトミーで踊りました
ことしはバッハの『シャコンヌ』をオイリュトミーで踊りました

父笠井叡にフォルムをお願いし
兄と二人で音解析を行いました

不思議な事で音解析をする事により
今までと全く違うシャコンヌと出会いました

10分以上の長い曲なので五月頭から稽古に入り
四ヶ月近くシャコンヌと向き合った日々でした

この曲はとても大好きな曲で
以前 高橋悠治さんの演奏でも
踊ったこともある思い出の曲です

天使館に週に何度か
家族が集まり

稽古をする

そんな些細な時間

コロナという問題が起きたから
このような時間に向き会う事ができた
やはり家族は小さな宇宙みたいなもの

今はまだ困難なトキ
そして困難な時こそ
身体はそれを克服しようとする力を持つ
そのチカラが作品を生むチカラに変わる

作中に母の言った言葉

「壊れていくカラダを恐れるな」

母の言葉はチカラ強く
誰よりも大きい

今は

恐れるな前に進んで行こう