ははは、昔話紀になると、
さんようちゅうがひろえる。
物語紀には、
きょうりゅうがおおあばれ。
びねつでねている、
ぼくのきょうのいちにち。
あしたはない、
じーじは言う。 「おれらは、
ぼうそうろうじん。」
たいようは赤い花、
まわりをつめたいみずが囲む。
あって、なくて、
またあって、しずむ、
おもたい動作環境。
わらっちゃうね、
おれら、なんて、神さまの言う、
せりふではない。
ゆうがたになって、
びねつはぼくを、
デストピアにみちびく。
デストピアですよ、
「つゆ」と言ってみた。
出なくなったこえで、
つゆを呼ぶ。 生まれる日の、
きょうりゅうは卵を割る。
生まれる物語が、
まっ赤なゆうひに溶けて、
まだ赤い。 火口みたいだ。
ぼうそうする?
ぼうそうするあした?
それでも、草葉は、
ぼくをつつむ。 棄てられる、
と思う。 吹く風速で、
打つちからのてつがくが、
ぼくにさだまる(定量化する)。
ぼくはすうがくを、
からだにしみわたらせる。
あしたの自爆を、
やめさせたい、それだけ。
赤花、見ているぼくの、
ない言語が ないすきまで、
卵から出てくる時だから、
咲きなさい。 いつか、
どこかで、と言わず、
なにもせず、おおあばれもせぬ。……
(「新年を声おしまずに寿ぎぬ」貞。)