たびのひと璃葉 くすんだ壁の前に座る旅の人 道に迷っているのですか 外は風が強く、塵や枯れ葉が舞い散っています 淡い夕陽が小部屋に差しているけれど あなたは青白いまま 狭い小部屋の時間は、旅の人には流れない 曇天の下に続く一本道に出れば 時計の針はやっと動き始めます わたしとは異なる時間 川を越えても一緒になることはない