夜のすみか

璃葉

つめたい風と 夜空が からだの中に 吹き込んで
しばらく居座る
月といっしょに 静かにかがやいて
星は縮み 膨らんで 暗く 明るく 消えて 現れ
音もなく 夜が留まる
呼吸だけ 耳に返り 循環し続ける
楽しくも つまらなくもない 夜

明けの霧
額 目 喉 心臓 ハラワタ 足の裏へ降り
夜は僕のからだを そっと通り抜けていく

EPSON MFP image