昼間は晴れる予報だったのに、太陽は雲のむこうに隠れたままで日没となってしまった一日。夕方に啼く鳥がいるので、姿を探すと案外ちいさい。あのちいさな体からあの大きな啼き声が出るのがいつも不思議です。ことしのカレンダーをめくるのはきょうが最後です。そして来週月曜日はことし最後の満月ですね。
「水牛のように」を2017年12月1日号に更新しました。
今年最後の更新ということに若干の思いのあるものや、それとはまったく関係のないものや、いつものように取り揃えてお送りします。冬であること、そしていろんな意味で時間や空間を旅すること、それらが全体を覆っています。寒いときにはもっと寒いところを旅するのが魅力ですが、寒さというものを存分に経験していると、つい南を目指してしまうこのごろです。
一年ぶりに出したウールのセーターが虫食いだらけだったので、捨てようと思ったのですが、試しに繕ってみることにしました。虫食いの穴の周辺をちくちくと縫うだけですが、ラメ入りの刺繍糸を使って、目立つように運針してみたら、無地の紺色のセーターがおしゃれに変身。古いけれども着やすく暖かなセーターなので、この冬も着ます。こんなふうに繕ったと言いたいところですが、黙って着ていればいいのです。
そして、原稿を待つうちに、今年の流行語大賞に「忖度」も決まったと知りました。秋に片岡義男さんたちと京都に行ったときに、駅の売店で「忖度まんじゅう」なるものが売られていて、同行の某出版社の人が職場のお土産に買っていた脇で、そのまんじゅうの見本をじっくりと眺めていた片岡さんでした(笑)
それではまた。よい年が来ますように!(八巻美恵)