新車 ワクチン 腰痛

仲宗根浩

八月に入りすぐに新型コロナウイルスの自宅療養者が千人を超える。それが月の終わりには三千人を超える。逼迫というけれどそろそろ崩壊と言い換えてもいいんじゃないかと。

自動車屋さんから電話が入り納車日の連絡。その日は午後からワクチン接種の一回目、午前中に自動車屋さんに行くことにし、その日まで今まで乗ってきた車の荷物を一旦家に移す。車もある程度乗っていると立派な収納場所となっている。ずっと使っていないビーチパラソル、エアポンプの簡易シャワーやら色々ある。軽自動車に替えるので捨てることにする。アウトドア用折り畳みチェア、テーブルは年に一回必要なので残す。納車の日すっきりした車で自動車屋さんに行き、手続きを済ませ新しい車の説明を受ける。新車は今頃マニュアル車。マニュアルを運転できるのも最後かもしれない。内燃機関を持つ車も無くなるだろう。二十数年ぶりに運転するマニュアル車はクラッチのつなぎ方を忘れている。徐々に感覚をよみがえる。バックするときの半クラッチ操作の下手さ加減に愕然とする。ワクチン接種一回目。

仕事帰りに通る道に高速道路の情報が出るパネルには

8月15日9時 不発弾
那覇 西原 通行止

と表示が出ている。こっちは旧盆なので十五日は自衛隊も通常任務か。

仕事が終わる前から豪雨。納車五日目の新車はいつもの帰り道、いつもの道を走る。いつも通る裏道に入りしばらくすると道は川になっている。遡行する新車、後戻りするとマフラーから水が入る。水が入りエンジンまでとどくと廃車となる。とりあえず四輪駆動の軽自動車は道を登りきる。翌日フロントのナンバープレートが曲がっているのを知らされる。

旧の七夕は墓掃除なのだがその日は娘のワクチン接種の日のため前日に墓掃除に行く。墓石だけの墓ではないので高いところにも登るし、デッキブラシでゴシゴシするところもある。午前中に墓掃除は終わり家に帰り仕事に行き、帰りとシャワーを浴びる。腰が痛くなり背筋を伸ばせない。前からあった腰の左側の違和感。背筋を伸ばすと少し痛い。まあ、しばらくほっといた。ところが今回は腰は安易に座ることを許してくれない。角度、重心、身体を支える手の位置など最適な姿勢を探り落ち着く位置を確認してそのままベッドに行き寝る。状況を伝えた奥様は腰のサポーターを購入してくれて湿布とサポーターで朝には普通に二足歩行ができるようになる。仕事中はサポーターで腰回りを固める。

旧盆が終わって二回目のワクチン接種。眠気と関節の軽い痛み。以前は熱が出る前に必ずあった痛みだ。歳とるとその痛みは無くなり発熱のセンサーを失う。