朝日楼

仲宗根浩

三ヶ月弱の歯の治療が終わる。削られ、貼られ、埋められ、磨かれると、半年後またと言われる。この前はそう言われてずるずると六年経っていた。
四月に入り清明の季節になり一番過ごしやすい時が来る。台風で天気が悪くなったので墓掃除の日を変更して行く。まん延防止なんとかで今年の清明も県外組は遠慮してもらうことにした。宮古の旧暦一月十六日も人が集まらないようにこじんまりとなり、毎年ニュースになる石垣の高校受験時、お昼を家族一緒に学校内で運動会のように食べるニュースもなかった。市役所からワクチン接種券が母親のもとに届く。後期高齢者は早い。中身を見ると予約開始がいつからか記載がない。問い合わせセンターに電話をして確かめる。電話での対応はネット予約へと誘導するかんじだ。九十を過ぎた年齢、パソコンもスマホもないので、代理でネット予約を頼まれているのではなからそのつもりではあるが。接種券、問診表が入った封書は持って帰る。

最近、購入したCD類、すぐ開封して聴くことはなくなってきた。今、専用の再生装置が無いのと、根っからの怠け癖。年末に買ったものを今頃車に乗るときに聴く。ジョニ・ミッチェルの「朝日のあたる家」から始まるアーカイヴ音源五枚組はだんだんとギターに変則チューニングを取り入れ、コードも独特なものになり変化していき、中学生の頃に初めて耳にしたジョニ・ミッチェルになる。でも歌声は二十歳ですでに完成されている。次はサム・クックのボックスセットが待っている。その上サブスクリプション、というのに手を染めてしまった。昨年トータルで半年くらい無料で試してみて必要ないな、と思っていたけど、二年間百円値引きしますよ、という文面に引っかかった。

今の感染症蔓延の中、憲法があるため強力な外出禁止のような対策はできない、とテレビで識者と言われる人や政治、行政にたずさわる人が言っているのを見ると、散々憲法解釈を変えて通した法律の数々はなんなんだ、と。解釈変更あんなに得意だったのに。