悪魔の囁き

仲宗根浩

我が家にある愛でるだけのボックスセットのCDの数々。やっと聴くことができたアトランティックのリズム&ブルース十枚組セットを堪能できる時間ができ、よく行く飲み屋、うちより全然まとものはオーディオがあるところでマイルスのボックスを聴く会などをやっていたら、音楽雑誌の記事にコロンビアのボックスセット、タジ・マハールの十五枚組、デューク・エリントン十枚組、ベッシー・スミス十枚組、P-VINEから出たエルモア・ジェィムスの3枚組が2セット発売の文字が目に入る。物欲の塊むくむくと起き出しネットでつい注文してしまう。到着した輸入盤は盤は中身に違いがないかチェックするためパソコンにCDをセットし確認。今回のセットは大丈夫。輸入盤のボックスセットはジャケと中身が違うのがたまにあるのでそこらへんはまず確認しないといけない。CD屋にいたころ、二十五枚のロット全部プリントされたCDと全然違う音源だった、ということもあったので。しかし、これもちゃんと聴くことができるのかはいつの日か。しばらくは英語で書かれた解説を理解できないまま暇なときに眺めるしかない。

春分の日の前に、知り合いの携帯電話ショップの店長をやっている者からメールが来る。うちの子供名義の携帯を学割で三年間基本料金無料にできると。これだと携帯電話にかかる金がしばらくは減らせる。そのあとに、「旦那さん、今ならタブレットの端末料金無料で毎月七百八十円、無線LAN接続のみプランがありますぜぃ」的な文章。去年の十月、データ通信のみの携帯端末を入手してテザリングで無線LAN環境がある。ワイヤード派だったが実は隠れワイヤレスになっていた自分。休みの日都合をつけてショップに行き説明を聴くと三年間はタブレット端末、ガラケー、データ通信端末、子供名義の携帯の計四台を所有していても今より安くなることが判明。即契約。これでひとりで端末三台所有することになった。

まあタブレットの操作方法もスマホと違うし、これで少しは少ない脳味噌も活性化するだろう。しっかし新しいインターフェイスを一から覚えるのは時間がかかる。ついつい囁きにのってしまったことを呪う。

現在、ネット環境に接続できる端末はガキのゲーム機三台、PC三台、携帯端末四台となった。これはこれでバックアップなど考えると面倒くさい。