DTM(GaragebandとWaveform)はエフェクトの付いた無限のマルチトラックみたいなものだろうか。ループやディレイが使えるメモリー・マンharazaiを挟み、最近買ったmini jazzmasterとcasio uk-01、トモミンなどを音源とする。
ギターは小学校の5年からやっていたが、大学時代がすっぽり抜けている。中学からリードギターを弾き、バンドという一通りの道を通り抜けたが、大学時代はDX7のシンセと8チャンネルのマルチトラック(yamaha)が遊び場だった。友人と交互に即興を重ね、曲作りをしたりもした。ここ10年は「がやがや」などでへんてこなバンドをやったりしたが、主にボサノヴァギターを弾いていた。いまはエレキギターを加え、マルチトラックがDTMに変わったにすぎない。
基本はドラムを選び、そこになんとなくテンション・コードを入れ、メロディ、ソロを乗せ、ベースも入れる。プラスキーボードや効果音なども入れて曲ができる。7トラックくらいになるが、基本的に即興なのでヴィジョンはその場のもの。ドラムのリズムでなんとなく曲想がきまる。ロックっぽいこともあれば、テクノのときもあれば少し実験ぽいものもある。しかもどのトラックも簡単に削除できるので、最終的な形は定まらない未完成にとどまる。しかもアンプとそれに付随するエフェクトも変えることができるのである程度のヴァリエーションが可能だ。そう、この最後の部分がDTMの醍醐味なのだろう。
エフェクト効果、どんなディストーションをかけるか、これでもないあれでもない。エコーはどれか。8チャンネルマルチトラックのときは手持ちのエフェクトを駆使するか、シンセで音を作るしかなかった。DTMではrock,experimentalなどさまざまなタイプの楽器、効果を選択すれば、子ども用mini jazzmaster、casio uk-01も名機へと姿を変えることができる。もちろんチャンネルは増やすことも、消音することもできるので、メロディだけを残してまったく別の編曲を作ることもできる。そうしてできたものをミックスすることで、うまくすればVan Dyke Parksみたいな面白い効果が生まれるだろう。
DTMで遊ぶことは面白いが、こんな感じあんな感じというものが手軽に即興でできてしまうことで演奏する楽しみが遠のいていく。やはり生のバンドがなつかしい。コロナが明けたらやってみるかな。