オーストラリアと福島、そして警察官

さとうまき

先月書いたように、8月は福島とオーストラリアを無理やりにこじつけてみることにしたのだ。2つの大きなつながりがそこにはある。先ずは核燃料サイクル。オーストラリアのウラン埋蔵量は世界一らしく、日本もウラン輸入はオーストラリアに頼り切っているらしい。心あるオーストラリア人は、自分たちの国から輸出されたウランがアメリカで核兵器になり、劣化ウラン弾も作られていることに心を痛め、さらに福島原発で使われていた核燃料がオーストラリア産のウランを使っている可能性は十分あることで心を痛めている

もう一つは、オーストラリアは、都合のいい国。英語を勉強したりするのに、オーストラリア人が日本語を勉強したりしているらしく、双方の交流は難しくない。観光地としては持ってこいで、カンガルーもコアラもいる。

それはそうと、私は慎重にサカベコ(赤べコをサッカー仕様に絵付け)したものを車に300体ほどそーっと積み込んで練馬の展示所に向かっていた時のこと。いきなり警察官が歩いて追いかけてくる。駐車して窓を開けると、「あなた何をしたかわかりますね?」という「え?」

どうも交差点の手前で進路を変更してしまったようだ。6000円の罰金だという。流れに合わせて運転していたからオレンジ色のラインをまたいでしまったという感覚はなかったのだが、警官が見ていたというからそうなんだろう。
こういう日は、とても気分が悪くなる。

最近、加齢とともに、目も悪くなっているから、無事故を続けているけど、警察に捕まることが多い。しかも、一時停止を無視したとか、気を付けていても、標識がよくわからないところにあったりとか。まあ、悔しいが、今回の進路変更無視というよりは、おまわりさんは、将来起こりうるべくもっと大きな事故を予感して注意してくれたのだろうと割り切った。落ち込んでいる僕を見て、うちのスタッフが、運転してくれた。ところがこれまた駐車場のポールに側面をぶつけて、車がへこむ羽目に。

そして2週間がたち、今度は会津で大熊町から避難している中学校を訪ね、教頭先生やオーストラリア人の英語の先生から話を聞きながらサカベコを書いてもらい、会津にある大熊町役場にも行きそこでもサカベコを作ってもらったその帰り、青信号だったので交差点を直進していたときのことだ。対向車線の直進車の後ろからいきなり、車が左折しようと飛び出してきたのである。「あああああ、ぶつかる? あ、ぶつかった」一瞬時間がとまったようだったが、ブレーキは間に合わず。中から老夫婦が出てきて、「母ちゃんが、急に曲がれというから。。」と言い訳をしている。

なんと私の車はバンパーがとれてフェンダーもめくれ上がりとんでもない状況に。廃車にした方がいいですよと保険屋には、進められる始末。一か月の間に警察に2度もお世話になってしまったのだ。

災難が続く。

車がつかえないので、レンタカーを借りて、再びサカベコを輸送することに。今度は別のスタッフが運転してくれた。助手席の私。「こないだ、ここで黄色いラインを超えて、警察に捕まったんだよ。気を付けてね」と話す。
「どちらに曲がりますか?」「右に」というと彼は、黄色いラインを踏んで車線変更した。「今のわかる? 黄色い線を踏んだでしょ。僕はそれで捕まったんだから。気を付けて」といった矢先、まさかのおまわりさんが白バイで追っかけてきた。「ハイ、6000円」

結局、一か月の間にサカベコの展示を4か所でおこなったが、3回警察にお世話になるというありさま。深く反省するしかない。。最後のサカベコ展は、9月3日まで新宿のカタログハウスの福島応援ショップ「本日!福島」に展示中です。

詳しくはこちら