脱原発、さあこれからだ

さとうまき

間もなく311.あの日から7年だ。あれだけ脱原発、再稼働反対って言っていたのに、原発がなくなる気配はない。再び安全神話がつくられていくのか?

2月の終わりにミランダさんが来日した。昨年7月のこと。立教大学を退官されたばかりの池住義憲さんに呼び出されて、「ミランダさんが来るので手伝ってほしい」といわれた。

ミランダさん? ドイツが、福島事故後に脱原発を決めたときの立役者だそうだ。二つ返事で、いいですよと答え、僕なりに福島ツアーや、シンポジュームの構成を提案した。しかし、そのあと交通事故にあい、イラクでは、アラブ人とクルド人が意地を張り、喧嘩を始める。おかげで飛行機は飛ばない。ビザも出ない。神経をすり減らしてしまった。

それでもイラクに何とか入って帰国すると早々に、姉が急死した。ようやく葬儀を終えると、母は認知症に。チョコ募金のチョコも余っているという。ああ! と思ったら、激しい頭痛。なんとインフルエンザだ。ここまで不幸がつづくと後は世の中人任せでかなうはず。もう働かない! とりあえず福島に向かう。

2月25日
パンフレットとかチラシとチョコをとりあえず事務所に取りに行き、新幹線に飛び乗る。しかしだ。チョコを1万個3月中に売り切って福島支援の費用300万円を捻出するというミッションが与えられている。福島の空気は冷たい。

ミランダさんは、大学の教授。とても優しい口調。日本で暮らしたこともあるから日本語で講演する。どうしてドイツに脱原発ができて、日本にはできないのか? 日本も脱原発に舵切するためにはなにが必要なのだろう? ひとことで言えば倫理観。日本は、すべてが経済効果で議論される。だから自然エネルギーは、実は儲かるんだよという説明が一番脱原発に向かえる説明なんだろう。

この日は、福島の高校生とミランダさんをどうしても合わせたかった。アースウォーカーズというNPOが企画するドイツとオーストラリアに連れていくスタデーツアーをプログラムを僕たちも支援している。参加した15歳のすずなさんが来てくれた
「福島にいる私たちが、福島の未来のことを考えないなんておかしい。7年経ってしまって、意識も薄れていって、普通の生活の中で埋もれてしまっている原発事故のことを周りに発信していこうよって集まっています」それまでは、別に意識の高い子ではなかった。「震災があって海外に行けるってラッキー💙とおもって参加しました」

オーストラリアでは、ウラン鉱山があって、福島原発の燃料になっていたこと。被曝したアボリジニの話を聞いたり、日本が第二次世界大戦でオーストラリアを攻撃したことを初めて知った。「日本は攻撃したのに、学校では教えてくれない。自分が主体的に知らないと、情報は自分で集めないと思いました。」

ミランダ:「オーストラリアで知ったその情報はどのように使いましたか?」
S:日本の学生は、「まじめなこと」に関心をもたない。だから、まず、関心のある仲間で集まって情報を共有して、仲のいい人から伝えていきたい。
ミランダ:「将来何になりたい?」
S:震災でライフラインがとまってつらかったけど、世界には、水とか電気が当たり前にない国がある。先進国の当たり前が、そうではないんだって伝えていくような仕事をしたい。

すばらしい!

2月26日
早朝、一行は大熊町に向かう。ここは、原発のある町だ。いまだに帰還困難地域で解除されるめどはなく中間貯蔵施設になるという。立ち入り禁止地域に入る際は、登録をしなければならず、積算線量計とタイベックスの防護服やマスクのセットをもらう。風化という言葉は、ない。原発の数キロ近くまで行くとガイガーカウンターは6μシーベルトを超え、警告音が鳴り響く。津波で壊された建物がいまだに残るのだ。
「信じられない力ですね。想像できない 今でも悲しい。」とミランダさん。

大熊町の木村さんは、
「原発の中は6シーベルトなんです。6μシーベルトっていうのは、原発の中が600万円だとすると6円なんですよ」
如何に原発の中がいまだに放射能汚染しているかだ。津波で、破壊された建物の一部が昨日の地震でさらに崩れ落ちていた。大熊町には東電の職員が700人くらい住んでいる地域がある。地元の人たちには自分たちが戻れないのになんでだという怒りもある。

2月27日
立憲民主党が原発ゼロ法案を提出するという。ミランダさんは、国会議員の前で「どうやってドイツは脱原発に舵切したか」をプレゼンした。そして、夜には、東京で最初で最後の講演会だ。予想に反して300人以上の参加者があった。
「原発をやめて、自然エネルギーをやっていこう! みんなでできる!」

それは経済的にも儲かるんだよ! 未来に向けた明るい取り組みだ。その傍ら起きてしまった事故で、もがき苦しむ人たちがいること。その人たちにいかに寄り添えるか。決して忘れてはいけない311の記録。保養や検診、市民測定所、福島でやる自然エネルギー、、、もっともっと語ろう。

さあ、これからだ!

 福島支援はチョコ募金で!
 http://blog.livedoor.jp/jim_net/archives/52496720.html