言うなかれ どんな野蛮も
予言のまえに
ひれふしてあれ
こがね色の言葉を与えよ
どうせ
金で買った言葉である
使わなきゃ損 只じゃねえ
受講生に
小売りの小売り
詩がよい子向けに
なっちゃお仕舞いよ
軽石みてえな
軽い詩はもうたくさんよ
金の使いどころ
坊っちゃんが
こんな奴ラは
沢庵石をつけて
海ン底へ沈めちまう方が
日本のためだア
というものだから
重い石を買おうよ
言葉よ
きのうは語る
ない火灯し
げつめいに踊る骨
経蔵をひらき
墨を擦って
字にうずくまれ
(文法というのは無意識界を明るみに引き出すようなことだから、どこか不快な、嫌われる要素を避けられない。無意識界は明るみに引き出しても、「ああそうですか」で終わる。また無意識界へ帰ってゆくから、無償であることはまちがいない。それに対して言葉一般は意味を持って売り買いできるというようなこと。忘れて。)