「美しい、正しい解」という作品を去年書いたとき、
じぶんのなかでこわれたいくつかの、文法的問題点。
そのなかに、「けいようし」がありました。「けいようしい」
と言ってしまうんです。けいようしくない、けいようしかろう。
活用してしまうんです。うつくしく、ただしく、あおく、きよく、
声もなく、……
(英語やフランス語、その他でもおなじことがいえる。メランコリイ、メランコリック、アイロニイ、アイロニック、メロディ、メロディックなど、名詞/形容詞の対立はそのまま、日本語の連体形/連用形に対応する。なぜだろう。偶然の一致と思ってしまうひとはたぶん、どうかしている。うつくしっく、声もなっく、といっちまうんです。)