蛆たかれ とろろく女体
かき抱きかき抱きつつ
汝が命愛(=を)し (岡野弘彦)
眠る蓮(=はちす)、古墳の甲冑、「蛆たかれ」、夜の明けのほどろ
能狂言の身ぶりに戻り、
近隣の助け合いと、
物々交換とから
再出発に向かいたい。
文明の難民として、
……
文明そのものに、
一声かける方向に転じたい。 (鶴見俊輔)
眠る蓮のひと、愛する女の、「蛆たかれ」、雷雨が一つ火に浮く闇
梅雨あけや
雷雨のあとの
たまり水 星のうつりて
夏近づきぬ (成瀬有)
一睡の夢から、ちびきの岩かげに狂言師一人覚めて
(ハゲタカ号が四月十七日に、シェルブール港を出て、喜望峰から、オーストラリアの南端を通って、今月中旬に到着するのですって〈六月の悪夢〉。写真に見ると、輸送容器が三つ、見えるのだって。燃料は20体だから、一つで十分なのに、襲われたときの用心にダミーを乗せてあるらしい、と。機関銃を装備し、武装兵に守られて、相互に護衛しながら二隻でやってくる、げな。900キログラムのプルトニウムを含む、MOX燃料の向かうさきは高浜原発。あまりにものものしく武装してやってくるとなると、ロケット弾を一発、撃ちこんでやりたくなる。「関西電力は福島原発事故を他人事のように考えている」らしいと、伴英幸さん〈ビッグイシュー215号から〉。茂山千作さん〈千五郎さん〉、五月二十三日死去。)