オトメンと指を差さ れて(休)

大久保ゆう

今回は、ただいま筆者が全オトメン力を用いて〈ふしぎの国〉に迷い込んでいるため、お休みさせていただきます、あしからず。なお、かの地より筆者のお手紙が届いておりますので、ここにエッセイの代わりとしてご紹介致します。

拝啓 ふしぎの国はすっかりからっぽめいて参りましたが、みなさまはいかがお悩みでしょうか。わたくしはさっぱりです。そうなんです、こちらのお風呂はたいへん湯上がりがよいのですが、うっかりのぼせてしまう人も多いらしく、浴槽さんは結婚の申し込みを断るのがたいへんだとか。そのためハートブレイク用のお菓子も流行っているのですよ。なかでもいちばん人気はヤブレカブレで、塩味がきいているみたいです。幸いなことにわたくしは賞味する機会にありつけておりません。わたくしはしらばっくれるあいだ、ふしぎの国でトドのように丸くなりますので、どうにかしてください。ご自愛するより誰かを愛しておあげなさいませ。敬具