ある日を境に季節が変わる、今年の9月はそんなふうにやってきました。事実は2、3日前からグッと涼しくなったのですが、そこに9月が加わると、ほんとうに夏は終わったのだなあと、あんなに文句を言った暑さをもう懐かしく思い出します。今年は秋の服を早めに出しておくほうがよさそうですね。
「水牛のように」を2017年9月1日号に更新しました。
藤井貞和さんの詩集『美しい小弓を持って』(思潮社)が発売になっています。スランプもあり6年ぶりの詩集ということですが、「水牛のように」には毎月かかさず書き続けてくださっています。
水牛がそのような場として機能しているのはほんとうにうれしいことです。
このところずっと小説を読むのがおもな仕事でした。それが一段落したところに、小説についてのこんな文章を偶然に読んで、ほっと一息。
「(漱石の)他の小説の題名は『それから』と言う。書くことは、ただたんに次に来るものを知ることだ。小説はそれ以上のものではない。人生の無限の「その後」のほうへと向けられた視線なのだ。」(フィリップ・フォレスト『さりながら』澤田直訳 白水社 2008年)
それではまた!(八巻美恵)