どうよう(2022.12)

小沼純一

おげんきですか
こちらまいにちせいてんです
あおいそらあおいうみ
しろいいえしろいかべしろいみち
えはがきみたいにそればかり

つれあいまいにちせんたくです
するものなくてもせんたくです
こんなにはれちゃもったいないと
くたびれててもせんたくです
くたびれてるのは つれ わたし
くたびれてるのはあらいもの
すりきれてあながいくつもあいている
いらない まだ いる
いつかせんたくされるかも
つれ わたし
いる それとも もう いらない 

あおいそらあおいうみ
しろいいえしろいかべしろいみち
えはがきみたいにそればかり
せんたくかご
いや
せんたくかくごはてみじかに

ごじあいください

しょうじのむこう
ざいすがきしむ
からだのむきを
ひだりにみぎに
きにしてないのに
きこえてる

ひきどのむこう
テーブルきしむ
ねじがいくつも
ゆるんでる
きにしてないのに
きこえてる

ふすまのむこう
ベッドがきしむ
あぶらのきれた
スプリング
きにしてないのに
きこえてる

せまいうち
それでもどこかに
いなくちゃならぬ
いなくなるのは
むりかもしれない
みえないように
こもっても
みみにはふるえが
おいついて

あたま いた
あたま いた

あたま いない
いない いない

あたま いる
あたま いらない

あたま いたい
あ たま いたい
いた いた いたい
いなかった

かなぶんかなぶん
からだはくすんだ
めたりっく
ちょっとひくめの
おとたてて

かなぶんかなぶん
とびまわる
まるめのからだ
むかしのくるま
あるきはすこし
のたってて

かなぶんかなぶん
だれがよんだか
なづけたか

かなぶんかなぶん
なはたいを
ってほんとかも

かなぶんかなぶん
ぶんぶんぶんぶん
ぶっちぎり

つきあった つっつきあった 
つき あった つぎ あった
なにしたっけ
のんだっけ たべたっけ
あるいたっけ わらったっけ
さわったっけ

しって しりあって
もっとしりあって しろうとして
さぐりあい
あんたしろうと こちらしろうと

はなれそう
かな
はなれはじめる
かなかな 
よかったころはおもいださない
このごろのよくないことばっかり
かな
わかれると
つよくのこるの
わるいことばっか
かな
いいかんじ
とおくの おほしさまみたい
みたことあった か
なかった か
とどかない てがとどかない
かなかな