どうよう(2023.11)

小沼純一

テーブルでひかってる
でんきつけっぱなし
はやくけして

どこ
どこのこと

寝室のテーブル
スタンドのわき
つけっぱなし

ちがう
ちがうよ
きのうはずしたラジオの電池
あたる角度でひかってて

あんなとこ
いくつもあかりがついている
けしてよはやく

どこ
どこのこと

ひかってるじゃない
ほら あそこ
電柱の

ちがう
ちがうよ
なんかの線をおさえてる
金属のわっかが
夕陽にあたり

みえてるの
みえてないの
みえてないものみえてるの
ひかってるのは
またちがうって

ゆめのきおくは
はやく
はやくにきえていく

さっきまで
ねいきたててた
ひとが
みうごきはじめ
この
あいだ
なにが
あった
あったの
あったのか
おこったか
きれめ
わたるのは
なんなの
なんなのか

ゆめにみていたものたちは
むこうぎしにのこされて
さめるときゅうに 
とおざかる
きしべのけしきも
あったことさえ
ちかくできずに

めがさめる
まだいきている
ねむってるとき 
どこにいるんだろ
なにしてるんだろ

めがさめる
まだいきている
みていたゆめは
どこでみた
みていたゆめを
いついきた

めがさめる
まだいきている
ねむっても 
いきして
みゃくうってる
ふしぎ

めがさめる
まだいきている
いくていたけど
しんでいた
ねむりとちがい
どこにある

あれやってこれやって
あたまのなかではすすめてる 
からだがすこしもうごいてない
あたまとてあしがきれている

あれやってこれやって
ないものあるから
あれじゃなく
むこうをさきにまわさなきゃ
さっきもそこまできてたっけ
わすれちゃってりゃ
おなじこと
きてたことはおもいだしても
くりかえす
やっぱりからだはうごかない

あれやってこれやって
おもうだけだと
なにもしてない
かわらない