むもーままめ(25)髪を切りたくなった話の巻

工藤あかね

あけましておめでとうございます。年末みなさんは何をして過ごしましたか?年越しそば?紅白?はたまた仕事の積み残しに追われていた方もおいでのことと思います。私は、ばさぁっっっっと髪を切りに行きました。いつのまにか肩甲骨の下あたりまで伸びていたのを、顎の線くらいまで切ることにしました。衝動的に。べつに何かあったわけではないけれど、なんとなく気分を変えたいな、と思って。

美容室はここのところ連続して通っているお店です。担当美容師さんが、まあ職業柄当たり前なのかもしれないのですが、どうも髪マニアのようなのです。「あの、ビフォーアフターの写真撮ってもいいですか?」と言って、切る前の後ろ姿をなめるように動画を撮り、写真も撮ったりしてゆきます。終わった後もぐるっと頭回り動画を撮って、髪の毛をひとすじ手にすくい、はらはらと落とすところを動画に撮っておられました。一通り撮ったかなと思ったら、「立ったところも撮らせてください」と。思わず加藤茶のモノマネで「あんたも好きねえ」って言いたくなりましたが、喉まで出かけたところで言葉をぐっと飲み込みました。

そういえばだいぶ前、別の美容室に通っていた時代にも年末に髪をばっさり切ったことがあり、「寒い時期に頭がもっと寒くなりますが大丈夫ですか?」と念押されたことがあったっけ。よくよく考えると、季節と逆行したことをときどきしたくなる性格なのかも。思い返せば学生の頃は、真夏にロングスカートを愛用し、真冬にミニスカート&ブーツ姿で出かけるのが定番でした。そのほかには真夏に鍋焼きうどんを作ってみたり、真冬に韓国冷麺を急に食べたくなって焼肉屋さんに駆け込んだり。今は冷凍みかんを作っておいて、時々お風呂あがりに食べるのが楽しみ。この感じ、わかるかなぁ。共感してくださる方がいたら小一時間一緒に話し合いたいです。

というわけで、今年もどうぞよろしくお願いいたします。結局コロナ禍も戦争も終わらなかったけれど…今年こそ光が見えてきますように。