空梅雨

仲宗根浩

奥さん連休で子供と実家へ。空港まで送っていく。初めて三月に開通した西海岸道路というのを走る。空港へ向かうと右側は海が続き、左側は返還を待つキャンプキンザー、補給基地。四日間のひとりの生活中、休みは二日間。ひとり分の家事、天気が良い日車洗ったりしたらすぐ終わる。

去年五月にうちから歩いて二百歩ちょっとのところに越してきた市立図書館に三月に初めて行き、ちょくちょく行くようになる。前のとこよりかなり広くなり本棚もスカスカになっている。以前置いてあった本が無いので図書館内のパソコンで検索すると書架とある。お願いすると係りのひとが持って来てくれるようになっている。第三セクターで商業施設として失敗した建物の一階すべてが広々とした図書館になった。以前は墓場だった場所。うちの墓は以前ここにあった。

連休が終わると梅雨に入ったが全然雨が降らず、ダムの貯水率も半分あるかどうか。だんだんと暑くなって来て、夜帰ると冷房が稼動しているときが多くなり月の半ば過ぎには毎日稼動になるが、通勤時の車はまだ冷房なしで燃費のことも考え我慢する。

二年ぶりにお箏の演奏会の裏方をする。屏風や山台、毛氈はやってくれる方がいたのでリハ、本番は楽器の転換に専念する。東京から手伝いに来てくれた芸大の大学院生の男の子がよく動いてくれたので楽をさせてもらった。話をしたら東京でも演奏会の裏方を私もよく知っているお箏屋さんのところでやっているとの事。

演奏会の翌日、二年ぶりの日曜休みになったので家族でリゾートホテルでランチに行き、そのあと久しぶりに近くの残波岬に行く。灯台は補修か何かか、イントレと幕で覆われていた。岬のほうに行くと以前と変わらず磯では釣り人が数人。沖を見ると上には雨雲、海面は雨が降っているのがわかる。暫くすると海面を打つ雨がだんだんと近づいて来てパーラーのビーチパラソルまで急ぎ、雨宿り。観光客はきれいになったトイレで雨宿り。十分くらいで豪雨は雨雲とともに過ぎていったあとは日差しが戻る。帰り、ちょっと車を走らせると雨が降ったあとは全然ない。天気予報は六月からやっと雨予報。