今年は話題の音楽を通ぶっているかもしれない

三橋圭介

最近、オーディオ・インターフェイスを使って24bitのハイレゾをAmazon Music HDで聴いている。以前DTM用に買ったインターフェイスが16bitだったので、ハイレゾ用に買い換えた。ポップスからジャズ、クラシック、現代音楽までほんとうにたくさんある(民族音楽はあまりない)。ハイレゾ音源もかなりの数があるが、最低限CDの音質(16bit)なので、どれをきいても音質は保証されている。この環境があればCDを買う必要はほとんどない。小学生の頃、お金をためて買った最初のレコードはたしかエンニオ・モリコーネだった。それからピアノのレッスン用と偽りながら買ってもらったりもした。そうやって少しずつ集めたレコードは何度も聴いたし、選択にもこだわりがあった。そしてなにより財産だった。CDの時代にはいっても同じだ。いまおそらく数千枚ものCDがある。クラシック、現代音楽、ジャズ、ポップス、民族音楽と分けているが、それを探し出す前にAmazon を検索すれば探している音源が簡単に出てくる(ただ民族音楽はほとんどない)。しかも一月2000円程度なのでCD一枚分にすぎない。物だったものがデーター情報になったが、Web上のどこかにあるだけで所有することもない。画期的なことだ、と簡単にいうことはできない。だが本もそうだが、物が多くなりすぎた。配信なるものが生活システムにすでに組み込まれ、私自身その一部をなしているのだとすれば、これを否定することもできない。今年は話題の音楽を通ぶっているかもしれない。