105 緑富士──ガボン

藤井貞和

 本格的動力炉の第一号は天然ウランを使用して一九六六年七月に営業運転を開始している。当時の一枚漫画に農家のオヤジが原子炉を購入して風呂を焚いているというのがあって好景気下に家電並みである。石墨(黒鉛)の制御棒を積み上げた炉心からコードを引っぱってくる。この制御棒を造るのがたいへんだということはそれとして(だから省略する)天然ウラン利用ならば私にもできるのではないかという長年の夢だ。臨界になれば(制御できないから)「それきり」であっても原子炉には違いない。富士山麓の山梨県上九一色村の貸し別荘を借りて最初にピッチブレンド人形石トロゴム石燐灰および燐銅ウラン鉱などありったけの含ウラン鉱を磨りつぶしてペースト状の緑色ケーキに造る。これだけでも発熱してくるから面白いただし根気との斗いである。電源は深夜電気と充電器とでこれもありったけ集めておき「起爆」装置としてひたすら圧縮型のJ4格納容庫に時間をかけることにする大量にナトリウムを買い付けて補填剤とする。これから亡霊が原子力規制委員会と日本政府とへレターを書く国内商業原子炉の稼働ならびに再稼働および海外への「死の商人」をやめよと。もし強行するなら富士山があぶないよ、怒るよ。

(ときどきこういう「詩作品」が送られてくるよな。暗号が籠められており原子力規制委員会のメンバーならば分かるはずだという。八巻さん、危険かもしれないから掲載しないほうがよいと判断するならボツにしてください。)