2018年10月1日(月)

水牛だより

忘れかけていた暑さが台風のあとにやってきた10月のスタートです。とはいえ、おなじ30度という数字であらわされる暑さですが、10月の30度は夏の30度とおなじではありません。先週あたりは玄関のドアを開けて外に出ると、金木犀の甘い香りの圧力に体がからめとられるようでした。ゆうべの暴風雨にもめげなかったのか、今朝のまぶしい光のなかでもまだほんのり匂っています。

「水牛のように」を2018年10月1日号に更新しました。
台風の来る前に、台風の最中に、そして台風が過ぎ去ってから、といつものように原稿を書いて送ってくださったみなさん、ありがとうございます。
雨やよし風吹き通せ辺野古から

カラワンのメンバー、モンコン・ウトックが亡くなりました。
9月14日にライヴを終えたあと駐車場で心不全をおこして倒れ、15日の未明に息をひきとったということです。67歳でした。その場に居合わせた森下ヒバリさんが知らせてくれました。
タイではお葬式は何日もかけておこなわれるのですが、カラワンのリーダーだったスラチャイ・ジャンティマトンが喪主をつとめた日もあったようです。そして22日の夕方に火葬式があり、モンコンのスピリットだけがこの世に残されました。
youtubeではカラワンやモンコンの演奏をたくさん聞き見ることができます。モンコンが亡くなったせいなのか、「ピンの歌」など100万回以上も再生されているのを見ると、ひとつの終わりなのかもしれないと思ったり、なにか別の新しいことの始まりでもあるのかと思ったり。彼と最後に会ったのは、3年くらい前にカラワンが来日したときでした。別れるときには、じゃあまたね、この世かあの世でね、と言って笑いあったことを思い出します。

それではまた!(八巻美恵)